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過去データからロスカットレートを考える

 ロスカットレートを決めることが、スワップ運用のポイントです。
 感覚(フィーリング)だけで投資するのは、なかなか難しいでしょう。
 そこで、数値データを使うと、人間は納得して行動することができるようになります。

◆過去データ

 どんなデータが利用できるかというと、過去の相場の動きです。
 良く利用されるのは、(1)ヒストリカルボラティリティ (2)最安値 です。

(1)ヒストリカルボラティリティ
 価格変動率、為替変動率、標準偏差などと呼称されます。
 過去のレートを統計処理して、変動率を算出したものです。
 エクセルを使えば、個人投資家でも入手可能なデータです。
 ヒストリカルボラティリティは、今後1年間の相場の変動幅を予測できるのです。
 これに頼りすぎると、失敗しますけどね。
 ある程度の目安にすることができます。

(検証期間2004年10月4日~2009年10月3日)
 通貨ペア  ヒストリカルボラティリティ
 米ドル/円  7.94%
 豪ドル/円  14.56%
 ユーロ/円  9.22%
 南アフリカランド/円  17.61%

 これは、どのように見ればよいかというと、米ドル/円を例に説明しましょう。
 7.94%ですから、1年後レートは、現在のレート±7.94%の値幅に収まるというふうに見ます。
 現在のレートが、1ドル=90円であれば、90円±7.94%ということ。
 82.854円~97.146円の間に収まる考えられます。しかもこの確率まで分かります。それは68.26%です。
 確率68.26%では、あまり当たらないのじゃないの?と信用しない方もいるかもしれません。
 (実際は、約70%ですからほとんどの場合当たります)
 では、確率95.44%ならどうです。それなら信用できますか。
 その場合、ヒストリカルボラティリティを2倍します。7.94%×2です。15.88%のヒストリカルボラティリティを考えます。75.708~104.292円の値幅の中に収まります。
 つまり、2010年10月初めの米ドル/円のレートは、おおよそ75~104円の範囲に入るだろうと思われます。
 ですから、ロスカットレートは、1ドル=75円を目安に投資すればよいということになります。

 ※参考:ヒストリカル・ボラティリティ(HV)の計算方法

(2)最安値
 過去の最安値をロスカットレートとしてしまう、という単純な方法ですが、非常に効果的な方法です。
 ただ、「過去」というのが問題で、何年前までのレートを調べればいいのか決まっていないのです。
 一般的にいわれるのが、過去5年間のレートを調べることです。
 私個人の感じでは、過去5年間では足りないと思います。過去8年できれば過去10年くらいまで遡って調べた方が良いと考えています。
 その理由は、2008年末の超円高相場を経験したからです。その時つけた最安値は、過去7~8年くらい前のレートでした。過去5年を参考にスワップ運用していた私は大変な目にあいました。(^-^)

◆余裕を持ったロスカットレートを決める

 先にあげたデータはとても参考になるものです。
 ですが、あまり頼りすぎないことです。人間は数値データにすぐ説得されてしまうので、これを見せられるとリスク管理が簡単に思えてきます。
 実際の相場では、8年に一回くらいのペースで、過去のデータを超える動きをします。
 データよりも余裕をもってポジションを建てていくことが大切です。
 欲望に負けない気持ちと、忍耐が必要です。(^-^)

外貨預金的スワップ運用
1.スワップ運用ってどう?
2.評価損とロスカット
3.レバレッジの意味を知ろう
4.レバレッジ20倍で運用率UP
5.運用率とロスカットレート計算
6.ロスカットレートを管理する
7.過去データからロスカットレートを考える
次頁⇒ 8.レバレッジとロスカットレート
9.スワップ運用(例)豪ドル/円
10.外貨預金とスワップ運用の違い
11.リスク(1)通貨間金利差逆転
  12.リスク(2)日本の金利上昇
  13.リスク(3)日本の金利が上がらない要因
  14.リスク(4)為替変動への対応
  15.「スワップ運用は危険だ」という指摘


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